堀内恒夫氏 中日・小笠原慎之介に異例の苦言「止めた方がいい」球審にも「なぜ止めなかった」

巨人で監督などを歴任した堀内恒夫氏(76)が9日に自身のブログを更新し、中日・小笠原慎之助投手(26)の投球術に対して異例の注文をつけた。

堀内氏が問題視したのは8日にバンテリンドームで行われた中日―巨人戦。試合そのものは巨人が4―1で勝利し、中日先発の小笠原は7回1失点ながら打線の援護に恵まれず敗戦投手となった。

今季3敗目(1勝)を喫した左腕について、堀内氏は「セットポジションからの投球が長すぎるのはいかがなものか」と題して持論を展開。中でも初回の無死一塁の場面を取り上げ「バッターは萩尾 小笠原は1球ごとにセットポジジョンに入ったまますぐに投げず 止まったままだった。8秒くらいかな 結構な時間だったよ。新人の萩尾でさえも たまらずタイムをとったほどだから 一昔前なら、新人選手が金田正一さんにそんなことしたらマウンドから怒鳴られてるよ」とつづった。

長い間合いをつくることのどこが問題なのか。堀内氏は「ピッチャーとバッターの戦いって イーブンから始まらなければいけないと思っているんだ」と前置きし「それでなくたって先手必勝じゃないけれど 先に投げるピッチャーの方が有利だと思う。バッターはピッチャーがセットに入ると息を止める。息を止めた状態でボールを待って打つ。息を吐いたら力が出ないからね。でもね、あんなに間合いが長くちゃ息なんか止めていられないよ」と説明する。

その上で「仮に、投げる間合いを長くとって相手のタイミングを崩すなど そういうことを意図しているとするならば、それは止めた方がいい。いいピッチャーになればなるほど ボールで勝負するべき。言葉を選ばなければ 投げる前のそういった小手先を使ったような戦いはイーブンじゃない。俺はそう思うんだよね。そもそも小笠原はそのようなことが必要なピッチャーじゃないだろうに」と実力を評価しているからこその〝苦言〟を呈した。

ただ、堀内氏の目は小笠原だけでなく、長い間合いを〝良し〟とした球審にも向けられた。「審判もなぜ止めなかったのか。仮にルールとして明確なものがなかったとしても 遅延行為として注意するべきだと思うよ。それくらい長かったし1球ごとにやっていたからね」

ピッチクロックの導入によってMLBでは投球までの時間制限がさらに短縮され、日本のNPBでも時短が推奨されている。堀内氏は「日本でも議論されている中で今回のようなプレーが出てくれば 導入への審議は早まるかもしれん。ここは自分のこととして考えてもらいたいと思ってね」と思いを込めてブログを締めた。

2024-05-09T09:25:46Z dg43tfdfdgfd