【大相撲】偉業Vの尊富士 夏場所出場めぐり揺れる胸中「優勝してから…どこにも行けていない」

大相撲春場所で110年ぶりの新入幕優勝を飾った尊富士(25=伊勢ヶ浜)が、右足首を負傷した影響で夏場所(5月12日初日、東京・両国国技館)の出場を迷っている。

春場所14日目に右足首を痛め、春巡業は全休。4日の朝稽古では、患部にテーピングを巻き、ぶつかり稽古には参加したが、相撲は取らなかった。東前頭17枚目から同6枚目まで一気に番付を上げた夏場所の出場については「出たい気持ちがある反面、しっかり治さないとという不安もあって難しい」と揺れる思いを明かした。

相撲人生に関わる判断だけに、慎重を期す構えだ。

「師匠(伊勢ヶ浜親方=元横綱旭富士)はあまり賛成ではなくて、『おまえはまだ若いから、休場して(番付が)落ちても、また頑張れば上がれる』という考え。休むのも思い切った判断だし、ギリギリまでわからない。でも、出ないと決めていたらもう四股を踏んでないし、自分でどれだけ感覚をつかめるか」

患部の状態については「(稽古は)基礎中心で、まだ全然始まったばかり。全然治ったわけではないけど、土俵でのケガは土俵で治さないと。しっかり体を動かさないと治らないので」と説明した。

1日には出身の青森・五所川原市で、凱旋パレードが開催された。約5万5000人のファンが沿道に詰めかけ、大きな盛り上がりを見せた。尊富士は「久々に、あんなにたくさんの人を見た。優勝してからケガで巡業が出られなくて、どこにも行けていない。ずっと部屋にいて、病院とトレーニングに行って全然楽しくなかった…。地元があれだけ盛り上がってくれてうれしいし、自分が頑張ることによって周りが盛り上がれば、また頑張れる」と、この時は笑顔を見せた。

悩ましい日々が続く尊富士だが、1日でも早くケガを完治させて再びの地元凱旋といきたいところだ。

2024-05-04T21:36:24Z dg43tfdfdgfd